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執筆者の写真木村 俊運 @ 日本赤十字社医療センター

すべての仕事は10分で終わる

更新日:2018年7月11日

LINEの前CEO(現C Channel CEO)の森川亮氏の仕事術



こういうhow toものは、手術後の帰りの電車などで読むには丁度よく、何か自分の仕事に応用できる内容があったらラッキーと考えていて、つまり好きなのだ。


内容は、全ての仕事は10分で片付くという、タイトル通りである。


複雑に入り組んでいるようなテーマでも、本当に重要な部分(job)と、そうでない部分(task)に分けて、taskは隙間時間などにやっつけるか、他の人に振り分け、jobに頭を使うべきと述べている。

(taskはそれほど頭を使わなくてもできる仕事)


「jobに10分で大丈夫なの?」という疑問に対しては、人が本当に集中できる時間は10分ぐらいが限度、と言っている。

”10分というタイムリミットを意識しだすと、今まで平気で30分くらいかけていたものがギュッとそこに圧縮されるようになります”(p79)


締め切り仕事術という考え方があるくらいだから、うまくひとつひとつのjobなりtaskを設定できれば、効率は良くなるだろう。


人の集中できる程度は1日の中でも波があることが知られており、午前の遅い時間から昼にかけてピークなる人がほとんどだ。


さらにその中でも波があるため、jobに疲れたらtaskをこなして達成感を得、また(余力があれば)jobに取り組むというのは合理的だろう。

(しかし著者はtaskで「やりきった感」を持たないようにすると言っており、徹底している。また著者のjobは経営の進路を決めることなので、邪魔の入らない夜・休日にjobを行っているということ)


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また仕事をためないための方法として16のルールを挙げている。

完璧な仕事を求めない、人に完璧を求めない。

できない仕事はどんどん断る

答えの出ない問題に悩まない

仕事の速い人としか仕事をしない

リマインドの鬼になる

etc

僕は脳外科なので、手術では完璧な仕事を求めるし、自分の監督下にある手術には他人にも完璧を求めるが、それ以外の、例えば論文を書くなんていう仕事は、全くこの通りだと思う。


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そして最後(第5章)で、これらがきちんと出来ているか、KPIを作って検証するとしている。

つまり著者は、お金・健康・時間をKPIにして、PDCAを回しているということだ。


正直、この手の本を読んでは試す、ということを繰り返している人は僕意外にも数多いるだろうが、なんとなく仕事のスタイルを調整してみるだけに止まっている人がほとんどだろうと思う。

それでも、「ハマれば」仕事の効率も上がり、趣味なりに割ける時間も増えるのだが、それ以上に検討することは稀だと思う。


でもこの”振り返り”って、手術が、特に予定したように進まなかったときなどは、非常に重要で勉強になる。

なので、(手術以外の)仕事の進捗や、私生活でも行う方がいいというのは頭ではよく分かる。


ただ、私生活までとなると途端に面倒なんだよな。。。


仕事術,効率化,脳神経外科での応用

(文中意見に係る部分はすべて筆者の個人的見解である。)

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