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  • 執筆者の写真木村 俊運 @ 日本赤十字社医療センター

パワーアップのために休養を


前回の「糖質疲労」と一緒に平積みされていて購入した本。

まあ、疲れていたのかもしれません。



読んでいる途中に知ったことですが、著者は疲労回復ウェアVenexを開発された方でした。


このVenex、出始めの頃に、ときどき読んでいる雑誌「Tarzan」に広告が出ているのを見て即買いし、以降、家族皆で使っており、結構な額、購入しています。

(当時も疲れていたのでしょう)



確かに着心地が良くて、リラックスできる感じがあり、(高いですが)お薦めです。


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で、「休養学」です。


日本人にプライベートな時間が増えたらに何をするかを訊ねると、「寝る」「ゆっくりする」という答えが返ってくることが多いそうです。

しかも慢性的に疲れている、という人が多い。


それは、「うまく休めていないせいではないか」→「休養の取り方にもコツがある」ということ。

特に現代は、仕事で身体が疲れているというよりは、サービス業が主体であることから脳(?)が疲れている人が多いわけであり、それに適した休み方を考えるべきであると提案されています。


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そこで疲労とは?という話になるのですが、この本では「体を動かしたり、頭を使ったりすることで、本来の活動能力が下がった状態」(p.47)としています。


仕事も含めて、生活していると様々なストレスに対応しなければいけませんが、ストレスが加わると交感神経が刺激されます。


そして、一般的には、夜になって休む時間になると、副交感神経が優位になって、脈拍が下がり、血管が開いて血圧も下がって、眠りにつくという、自律神経(=交感神経+副交感神経)のサイクルがあります。

しっかり休むには、この「夜、副交感神経が優位になる」ということが大事です。


一方、自律神経のはたらきが乱れると、疲労が蓄積しやすくなります。


交感神経・副交感神経のはたらき(強さ)には個人差があり、著者は4タイプに分類しています。

つまり、交感神経が(強い・弱い)x副交感神経が(強い・弱い)の4パターンです。





無理して頑張ってしまって疲れている方などは、この交感神経が強く、副交感神経が弱いBタイプになります。

「休むのが下手」ということなので、仕事の後に運動したり、熱いシャワーを浴びたりする(=交感神経を興奮させる)のではなく、ぬるめのお湯につかる方が良い、ということになります。

タイプ別に、どのように休むのが良いかが違ってくるわけです。


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しかし、「休養”学”」とまで言っているのは、ただ単に疲れを取ろうということではないようです。

それに加えて、さらに「活力を追加する」、充電池でいえば「満充電」に持って行くような休養を取ろう、もしくは充電容量を増やしてやろうということです。


そこで、疲労はあるけれど、そこにあえて軽い負荷をかけることで、活力を高める方法を提案しています。


この本では、休養を①生理的休養、②心理的休養、③社会的休養に分け、さらにタイプ分けして7つのモデルをあげ、これらを組み合わせることを提案しています。


休養学, ストレス, ストレスコーピング, 自律神経, 副交感神経, リラックス, 脳外科手術
休養の7タイプ

その際に気をつけることとして、①自分で決めること、②仕事と関係無いこと、③挑戦することで自分が成長できるような負荷であること、④無理をしないこと、としています。


つまり、誰かに「お前、活力が足りないみたいだから、とりあえず運動してみろよ」というのは余計なお世話ということになります。


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と、読み終えて、「さあ、何をやろうかな」と思いましたが、そういえば既にやっている楽器(チェロ)は、まさにちょうど良い休養だな、と思ったのでした。


この記事を読んでいただいている皆様も、自分にあった休養の仕方を見つけていただければと思います。


(文中意見に係る部分はすべて筆者の個人的見解である。)


脳外科という仕事は、医者の中でも忙しい科ということになっており、実際、医者になって3年目以降、ずっと毎年100件以上の開頭手術に携わっていますが、ちょうど良い負荷と休養が取れているんじゃないかと思った次第でした。

(「もっとアカデミックなこともやれ」と言われることはあ、申し訳なく思うところが無いわけではないのですが、向き不向きというものがあるので。)




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