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執筆者の写真木村 俊運 @ 日本赤十字社医療センター

速読術(フォトリーディング)

更新日:2019年1月19日

世の中に速読術はいろいろあるが、もう10年近く前に「受講した」フォトリーディングについて。


書店で「いままでの10倍速く読める」という見出しに惹かれ、ポール・R・シーリィの著作を読み、神田昌典さんがフォトリーディングをやっている映像も見たが、どうも上手くできている気がしないということで、実際のセミナーに参加してみた。

(こういうのは実際にその場で教わる方が良いというのは、ボイストレーニングと同様)


速読,脳外科,論文

結論から述べると、しばらくやってみたが、目が疲れるなど自分にあった方法ではないと判断し、今はフォトリーディングはやっていない


ただ、本の読み方について勉強する(あるいは読み方を考える)という機会は、普通に生活しているとないため、その点で非常に役立った。

(小学校で教科書を音読する以降、例えば黙読さえ、教わるということはないように思うがどうだろう。)


フォトリーディングというのは、「普通の読み方は、ヒトの視覚や脳の働きを十分に生かし切れていない。脳はもっと大量の情報を一度に処理できるはずだ」というコンセプトだと思っている。

(詳しくはフォトリーディングについて書かれたブログなどを参考にしていただければ)


フォトリーディングはやらなくなったが、そこで教わった「本の読み方」については役立っている。


例えば、今となっては恥ずかしい話だが、それまでは本なり論文なり、最初から最後まで順に読んでいた。

しかし、本 (や論文)に書いてあることで、重要なこと、あるいは自分が知りたいことが書いてある部分は、結局一部分だけであり、そこにフォーカスして読み込む方が「効率が良い」し、頭に入りやすい。

(小説などは別扱い)


また、子供のころから読書は趣味の一つだが、体系的に読むということは余りしてこなかった。

しかし一つのことを、(短期間に)体系的に理解しようと思ったら、その分野の本をまとめて読むのが良いという(もしかしたら当たり前のことも)このとき、分かった。

余談だが、コンサル業界でも、担当になった業界に関して、最初に20冊くらい本を読み込むということを行うようで、それくらいの分量で概要は把握できるようだ。


*******************


外科系でも、やっぱり自分の専門と周辺領域に関しては、毎週のように出てくる論文に一応目を通しておいた方が良いと思われるが、そんなにヒマな時間が多い訳でもない。

こんな記事書いているヒマはあるの?という疑問はもっともであるが)


フォトリーディングをはじめ、速読術はいくつかあるが、胡散臭く思っても実際に試してみると、(部分的にでもフィットして)意外に役に立つものがあるのではないだろうか?


(文中意見に係る部分はすべて筆者の個人的見解である。)

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