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(2)血管内治療について

 

原則全身麻酔で行います。

主に大腿のつけねの血管から、カテーテルを動脈瘤の中まで進め、プラチナなどでできた細いコイルを動脈瘤の中に詰め、固めてしまう方法。

【長所】

  • 開頭の必要がない

  • 入院期間が概して開頭手術より短い (9日vs 6日程度 @ 日本赤十字社医療センター)。ただし事前に治療できるかどうかを調べるため、血管撮影検査のために入院いただいております。​

【短所】

  • 動脈瘤のなかに血流が再び入り込むようになると、再治療が必要になることがある。

  • 特に大型のものでは再発・再治療の頻度が高くなる。

  • 治療中に動脈硬化の血栓を削って飛ばしたり、コイルに血栓が付着することで脳梗塞を起こすことがある

  • 動脈にカテーテルを刺した部分からの出血によって、輸血が必要になることがある。

  • ステントを用いることで、治療可能な動脈瘤が増えているが、ステントを用いると脳梗塞の危険性が上がる。(もしくは抗血小板薬をずっと飲む必要があり、出血のリスクが生じる)

  • ​その他、頻度は低いですが、もし動脈瘤から出血した場合に取れる手段が限られている(=止められない)という危険性があります。

 

本治療法が適する動脈瘤:脳底動脈瘤、深部や頭蓋底近傍の動脈瘤など。動脈瘤の入口が細いもの。

 

日本赤十字社医療センター脳神経外科では極力ステントを用いない(=追加の内服治療・出血リスクの低い) 治療を行っております。

 

* 再開通後は再治療(塞栓)を行うことになりますが、2度目の治療後も増大が見られるようであれば、開頭手術をお勧めします。

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​どのような未破裂脳動脈瘤は治療する方がよいのか?

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