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  • 執筆者の写真木村 俊運 @ 日本赤十字社医療センター

「運動しなさい」と言われたら

うーん、うまいタイトル付けたな~、という本。

はい、言ってます。



確かに、高血圧、糖尿病、脂質異常症(コレステロールが高い)、緊張型頭痛の患者さんなどに、

  • 「運動しましょう!! ウォーキングで良いので、有酸素運動を」とか

  • 「お風呂上がりにストレッチ運動とか、ラジオ体操しましょう」

とか提案する。

ただ、敷居が高いのか、具体的でないからか、もしくは時間がないためか、実際にやってくださる方は10人に一人くらいだろうか。

(ラジオ体操しましょう、というのはかなり具体的だと思うが)


本書では、高血圧など生活習慣病や、肩、腰、膝が痛い方のために、「こういう運動するといいですよ」というレシピを提供している。

しかもWebで動画もあり


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外来でも言ってるし、本書にも書かれているが、緊張型頭痛はマッサージしてもらうと、血行が良くなることで一時的には症状が改善するが、あくまで一時的なことがほとんどだろう。

毎日マッサージに通うのは金銭的にも時間的にもなかなか難しいので、本書に書かれているような動的ストレッチを生活に取り入れるのが、ひどい痛みに進ませないために大事だと思う。


しかし、実際に「肩甲骨まわりの筋肉が凝っているから頭痛が起こっているので、ストレッチしてください」とは言っていたが、静的ストレッチはあまり効果がないとのこと。

凝りをほぐして痛みを取るには動的ストレッチが必要とのことで、これは反省。

明日から早速、取り入れようとおもった。


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またウォーキングは、膝が悪い方でなければ勧めやすい運動だが、著者は「運動から遠ざかっている人の“入り口”としては良いが、ほとんどの人は歩き方に問題があり、運動強度が低すぎる」と厳しめである。


たしかに外来患者さんでも毎日8千歩とか1万歩とか歩いているのに、体重が減らないという方もおり、歩き方に問題があるのかもしれない。具体的には

  • 身長の45%~50%の歩幅で歩く

  • 後ろ足で地面を蹴ることを意識する

  • 心拍数を目安にする(目標心拍数は普段の運動レベル、年齢による)

を提案している。


なので、ちょっと疲れる程度に歩くことの方が、8千歩歩くより有効なようだ。

心拍数を基準にするのが一番良いと思うが、これについては手首で脈を数えるでもよいし、最近は活動量計が手軽に購入できるのでおすすめだ。


著者はフィジカルトレーナーということだが、本当は、こういうトレーナーに時々オーダーメイドでアドバイスをもらうのが良いのだろうな。


(文中意見に係る部分はすべて筆者の個人的見解である。)

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